確か、子供の頃からこの名は聞こえていた。「ジャック・ニクラス」。そして今週末にかけて開催されているThe Openを最後にメジャーの舞台を降りるという。
18番の第1打の後、メジャーで最後のフェアウエーを歩きながら、ジャック・ニクラスは大歓声に包まれた。名物の石橋「スウィルカン・ブリッジ」を越えるとき、立ち止まって手をあげた。 (snip) 有終を飾る約4メートルのバーディーチャンス。旧知のライバル・ワトソンは目に涙をためていた。ニクラスは一度ためらった後、構えに入り、最後の球をホールに沈めた。スティーブと抱き合い、「ナイスパット」と互いをたたえた。
誇り高き老将の言葉は「私が世に残したものがあるとすれば、それはゴルフでなく家族。もう一度プロゴルファーの人生を送ろうとは思わない」だった。超人も最後は普通の人に戻りたいと思うのだろう。予選通過は適わなかったものの、プレー後の写真を見る限りは幸せそうな、それでいてホッとしているような安堵の表情が見て取れる。普通の人に戻った瞬間なのだろう。最後に一言書いておこう。ジャック、お疲れさま。
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