昨日は兵庫は三木なのでありました。何時もだと加古川に出てしまうのだがこの日は何故か明石へ出るコースへ。そう言えば明石と言えば、子午線に代表される日本の標準時がナンタラという地でもありましたっけね。まぁその辺はさておき、Google Mapを見ていて明石駅のすぐ北側に『明石城』なるものを見つけてしまったので急遽乗り込むことにしたのでありました。
公園内のあちらこちらに立てられている案内マップを見ると、本丸、二ノ丸、東ノ丸、天守台、巽(たつみ)櫓、坤(ひつじさる)櫓などで構成されているらしいのだが、外堀で囲まれた城郭の一帯が県立明石公園として整備されていてかなり広いのだ。全部見て回っていては時間がいくらあっても足りなさそうなのでメインディッシュのところだけ摘ませて頂くことにする。
とは言え、構造物としてめぼしいモノは石垣と先の2つの櫓、そして天守台ぐらいしか無いのだが、他はもう完全に単に広い公園化しちゃっていてほとんど『ここに昔、城があった』という痕跡を残すだけになってしまっているのがちょっと残念仕様なのでありました。
まぁそれでも櫓(恐らく再建なんだろうけど…)が2つ、公園の正面から見てババーンと構えているのは見た目的にインパクトはあるし、内部も公開されているので「あぁ、城だ!」という印象を作るのには必要最低限揃っているものなんだな、と思わざるを得ないのでありました。
ただこの公開されているハズの櫓、坤櫓が3、5、9、11月の奇数月、巽櫓が4、10月の偶数月が公開になるらしいのだが、1、2、6、7、8、12月が両方とも休止ということで1年の半分はお休みになってしまうというのが残念ポイント。そう、何とここでも1日遅れで中を見ることが出来なかったという…。訪れたのが6月1日。その前日までは中に入れたらしいのだがナンテ事だ!
まぁそんなワケで櫓の周りをウロウロして仕方なく天守台の方へ足を向けてみるのでありました。
あ、もうね…。石垣だけ残っていて嘗て巨大な天守がそびえ建っていたであろう天守台はかなり広くてアレなんだけど、建造物がそこから消えて久しく大木が枝を誇って威風堂々と…って、ちょっとイメージ崩れるなぁ。いや、天守が載っていたなら木なんか生えてるワケがないハズなので天守台に大木って違うと思うんですよ。
それにこの天守台自体の石垣も結構ボロボロになってきていてあまり直す様にも見えないし、将来、天守そのものも再建するつもりは全く無さそうな感じがするというか、もうどうでもいいよ的な雰囲気がそこはかとなく流れているのでありました。まぁ確かにちょっと西隣へ行けば、姫路の恐らく日本代表と言っても差し支えないであろう真っ白なお城がありますし、敢えてここにもう一個…という考えにはならないのも頷けるというか。
そんなワケで、「ここにもでっかい城があったんだぜ」というアピールというか、それなりに正面から見える所に石垣と櫓と塀を見せつけるかの如く聳え立たせて一応の体裁は整えてあるのだなぁということなのでありました。他にも堀とか庭園なんかも整備してあって、どちらかと言うと県民が憩えるスペースとしての整備に重点が置かれてる感じで、歴史的な云々は二の次的な感じなのであります。観光目的じゃなくて公園としての質実剛健的なあり方のそれと言うか。
ということで面白いとか楽しいとかそういう観点ではなく、ちょっとだけ歴史的なエッセンスの香る良く手の行き届いた都市の中の公園ということになってしまっているのが神戸流なのかなぁとも思うのでありました。
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