先月7月はひと月に満月が2回来るというブルームーンの話題で持ちきりでしたが、お盆が近づいて来たので『お盆のような月が…』というワケではないものの今度は『ちょっと裏も見てみようか』な月のお話。
▼ From a Million Miles: The Moon Crossing the Face of Earth
ということで米航空宇宙局(NASA)が(太陽の方から地球を見て)人工衛星「DSCOVR」が撮影した『地球の手前を月が横切って行く』写真を公開した、というお話。
Image Credit: NASA/NOAA
でもってよく見てみるとこの見えてる月は地球側からは普段見ることのない裏側なのでして、ヒトの目というのはどんどんと遠くへ行ってしまうものだと思わずにはいられないのでありました。
宇宙というのは無限大にそれこそ想像を超える速度で膨張し続けていると言われるものの、その全体像は既に人類の想像を遥かに超えるスケールになってしまっているのだが、ヒトの目の届くところは少しずつではあるものの遠くまで広がり続けていて、感覚的には段々と宇宙が狭くなった様な錯覚に陥るのでありますが、今回のこの月の話題もそんな錯覚を助長するひとつのポイントになってしまうのかもしれないと思うのでありました。
古くは人工衛星も単に地球を回るだけで日常の天気を観測するための「ひまわり」とか、客観的に外から地球を眺める機会というものを日常にしてしまったポイントというのもありましたが、今回のヒトの目は更に遠くから眺めることを日常レベルにしてしまったという点で相対的に宇宙が近くなった印象を受けるというか。
▼ 青く輝く丸い地球の表面を月が通過する様子=NOAA/NASAの人工衛星が撮影 | 気象・地球観測衛星 | sorae.jp
詳しくは上記のサイトで分かりやすく説明されているのだが、
これは地球から約150万km離れた太陽・地球系のラグランジュ第1点に投入されている米海洋大気庁(NOAA)の人工衛星「DSCOVR」が撮影したもので、 …
(snip)
太陽・地球系のラグランジュ点とは、太陽と地球との間の引力が均衡している場所の一つで、その第1点は、太陽と地球との間にある。ここでは太陽や地球との 位置関係が常に同じになるため、太陽から地球に向けて飛んでくる太陽風の観測や、その太陽風の地球との相互作用の観測に適しており、また地球の昼の面を常 に観測し続けることもできる。さらに、地球と衛星の間には月の軌道が通っている…
何時の間にかエラク遠いところまで日常的な目が存在することになってしまっていたということに技術の進歩とか時代を感じちゃうのでありました。
そう言えばガンダムにも『ラグランジュポイント』というのが出てきた様に思うのですが、調べてみるとそちらは『太陽と地球』ではなくて『地球と月』の方。で、ガンダムに出てきた『ラグランジュポイント』を上手く説明してくださっているサイト(物理Tips:なぜラグランジュポイントは正三角形の位置に?)なんかもあって実に分かりやすい、というか面白い。オマケでガンダムのスペースコロニーとラグランジュポイント(L1〜L5)の関係はこんな感じ。
- L1:サイド5ルウム→サイド4フロンティア
- L2:サイド3ムンゾ
- L3:サイド7ノア
- L4:サイド2ハッテ、サイド6リーア→サイド5
- L5:サイド1ザーン、サイド4ムーア→サイド6
WORLD|機動戦士ガンダム THE ORIGIN 公式サイト
ある意味、構造物の大きさに違いはあれど似た様な世界が既に実現しつつあるというのが驚きというか。残るは巨大な構造物を宇宙空間で建造するというポイントのみが取り残されているワケで、これが実現するとあっという間にスペースコロニーが乱立する時代になるんだろうなぁと思わずにいられないのでありました。
ね?ほら、こうやって並べていくと人類の英知の届く範囲が確実に広がっているのがわかるでしょ?嘗て子供の頃に見た物語の中の話が確実に現実になってきてるんです。世の中窮屈になるワケだ。(広くなるとか狭くなるとか忙しいけど、目の届く範囲、認識出来る範囲は広がるとヒトの頭という固定サイズの入れ物の中に入るモノが増えて相対的に窮屈=狭く感じる様になるのだ。情報が溢れるとも言う)
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