今回赴いていたのは高知県。あの土佐の国である。朝に高知入りするために夜通し走って四国の太平洋側を目指す。
Nikon 1 V3 + 1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM
神戸より淡路島を通って鳴門に渡りR192を西進、その後R32に入ってひたすら南進する。吉野川沿いを南へ南へと進んで行くのだ。夜が明ける前、雨ではあるが空が白んできたところでワンカット。大歩危峡である。正確には少し南へ下ったところだが…。
山間がかなり深いところだが観光地になっているのだろうか。吉野川に沿うようにR32が走っているが同時にJRの土讃線も走っている。切り立った山の崖とすぐ渓谷なのに思いの外民家が多い。所謂、都市部からはかなりの距離があるにも関わらず人が多そうなのだ。なので人工的なものを視界に入らないように思っていても何かしら視界に入ってきてしまうという感じ。不思議な感覚だ。
仕事を終えてから先ず向かったのが高知駅。
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かなり綺麗なのだ。まだ新しくしてから時間が経っていない感じである。とにかく1日、観光しようと思ったのでそれなら手っ取り早く起点は高知駅だろう、と浅はかな考えこれにあり、なのだ。それに高知は路面電車が走っているのか。これは楽しそうな街だ。
…と、周囲を見渡すと何かデッカイ人が3人立ってるー。
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坂本龍馬と中岡慎太郎と武市半平太(武市瑞山)の3先生であった。何れも土佐を代表する土佐藩士である。坂本龍馬のこのポーズ、写真や置物でよく見かける右手を懐に突っ込んで何かに寄りかかるこの姿勢だが、実は写真だと縦長のチェスト(物置台)だったりして、このような何かのバッグみたいなものは写真では見かけることがなかったのが意外である。
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この日は時間がたっぷりあるので取りあえず路面電車に乗ってみる。この日廻ってみたいところを予めピックアップしてあるのでそこまでの足として活用するのだ。天気が生憎の雨なので歩くの大変だよねーというもっともらしい理由を付けて電停3つ分の旅なのだ。
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降り立ったのははりまや橋の電停。そして交差点でワンカット。そうか、高知は南北と東西に路面電車が走っているのか。富山などは完全にトラム化してしまっていたが、ここ高知では昭和の時代から変わらないチンチン電車のままである。
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あの有名な赤い方は放っておいて雨の中ミドリ色で埋めてみる。街のど真ん中にこういった情緒ある眺めが用意されているのは素晴らしいことなんじゃないかと思うのだ。
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続いて桂浜を目指すことになるのだが、桂浜行きのバスが止まるバス停でふと路面電車の起動を見ると草が生えているではないですか。よく見ると舗装ではなく、植生型のブロックを敷き詰めてあるのだ。1時間に1本しか来ないバスを待つ間にワンカット、である。
桂浜行きのバスを待つ20分の間、長浜行きを4本、桟橋車庫行きを10本ほど見送りやっと来た桂浜行きに乗って40分ほど。やっとこさ桂浜到着なのである。
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なぜ、桂浜なのか…。30ン年前にも実は来たことがあるのだ。当時はまだ中学生だったが、家族旅行で夏休みにこの桂浜に来ていたのである。その時は海岸線を車で移動していたこともあり、市内の様なポイントは全く行かなかったのだがこの桂浜は記憶に残っていたのだ。
しかし、記憶の中の桂浜と実際目にした桂浜は非情なほど違っていたという現実。当時は単なる浜辺と龍馬の像のみだったハズなのに、何時の間にか水族館と称してイルカのショー施設があったり、トイレ兼休憩施設が出来ていたり浜の一部が舗装されていたり…。思い出の中の記憶が吹っ飛ぶには十分なインパクトなのでありました。
遙か南方に台風が低気圧になったり台風に戻ったりする中、太平洋の荒波のインパクトも非情に大きかったのもまた事実。それにしても一番印象に残ったのはやはりその綺麗さ。同じ太平洋に面する相模湾とは雲泥の差なのだ。
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広大な駐車場と浜との間に広大な土産物屋の大集落である。この一角で土佐造り(カツオのたたき)定食を平らげ、四万十海苔を土産に確保。バスの時間までブラブラする。と、右も左も上も龍馬だらけなのだ。
中には色々な龍馬の写真もあるのだが、冒頭の高知駅の龍馬は置物の龍馬なのであった。写真の龍馬と写っているのはやはりチェストだったのである。この時初めてマジマジと龍馬の顔をみたのだが、意外なことに目が細く顔が丸いことに気付いたのだ。そしてかなりのオッサンである。ちなみに銅像とか置物になっている龍馬はかなり若く見える。だが写真の中の龍馬はかなり歳食っているのだ。
このあと一路高知城を目指す。桂浜からはバスで1本と便利なのだ。
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あの山内一豊さんのお宅である。石段を少し登っていくと本丸に辿り着く。中に入れる様なのだが、展望自体にはそれほど興味があるわけでもないので周囲をグルグルして終わり。何よりも二の丸や本丸に植えられている赤松がものすごく見事なのだ。日本の城と松ってもの凄く似合うんですよね。
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こういった景色が日常的にある街なのだ。高知市は城下町なのだと思い知らされる。当たり前の様にそこに城があり、今も昔もさほど変わらず人々がそこで暮らしている。
そろそろ帰る時間が来たようだ。のんびり歩きながら高知駅へ向かう。
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冒頭の駅は南口。そしてこちらは北口である。そして何と、駅舎のドーム屋根は木製だったのだ。もちろん鉄製の骨はあるものの、大部分が木材を組合わせたドームを型造っている。
最後にもう一度、土佐藩士。
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夜はライトアップ付きなのである。下からの単純なライトアップなので見る角度によってはそれはそれは恐ろしい形相になってしまうのだがソコはご愛嬌。いや、愛嬌が無いからコワイんだってばさ。
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家路を急ぐ人々を乗せて路面電車は今日も走る。そして明日も…。高知はホントに味のある街だったのだ。また機会があればもっとゆっくり、見て歩きたいと思ったのでありました。
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