日本経済新聞のWeb版に『従来型携帯(ガラケー)の生産終了 国内各社、17年以降』という記事が出ていたので思う所など振り返りながらあれこれと。
従来型携帯(ガラケー)の生産終了 国内各社、17年以降
NECは端末完全撤退
パナソニックなど日本の携帯端末メーカーが独自の基本ソフト(OS)を載せた従来型携帯電話、通称「ガラケー」の生産を2017年以降に中止する。スマートフォン(スマホ)の普及が進み、ほぼ日本だけで通用する従来型携帯は開発が重荷になっていた。コスト削減のため、開発する全端末のOSをスマホの標準である米グーグルのアンドロイドに統一する。日本がかつてけん引した従来型携帯の基幹技術がその役割を終える。
1995年に携帯端末(当時はNTT、移動通信による自動車電話扱い)が売り切り制(それ以前は端末は貸し出し)となり、この時初めて買ったのが富士痛のmovaで、それ以降はPanasonicのPシリーズを毎年の様に乗り継いで最終的にはP703iμまで来てiPhone 4sに乗り換えたのでありました。
Nikon Df + AI Micro-Nikkor 55mm f/2.8S
思えばmovaからFOMAへの変遷を経て、P703iμを使用していた時間が一番長かった気がしますが、これは端末そのものがステンレス製でしっかりとした造りであることや時代の流れに少し逆らうように目立つ機能を持たず電話機としての機能に特化していたこと、そして何よりももの凄く薄く、それでいて変な凹凸が無くフラットだった点が良かったのでありました。何かあればSIMをFOMAに戻し、この端末に戻れるよう今でも直ぐに使える状態になっているのであります。
まぁそれはさておき冒頭の2017年以降のガラケー消滅の話です。恐らくは誰もが否定することなくこの流れの引き金を引いたのはApple社のiPhoneであり、それは疑う事なき事実でありましょう。ただ、世界規模で見るとまだまだこの手の通話専用端末(あえてガラケーとは言わない)は需要があると思うのでいきなり世の中から消えて無くなるということではないことに期待します。
敢えて書けば、日本企業のガラケー撤退が2017年以降…というだけの話なのですが、その余りにも華やかりし業界の盛衰を目の当たりにして日本企業のダメダメな経営戦略というものを思い知らされるのでありました。消費者不在の囲い込み、課金チャリンチャリンモデルといった目先の利益最優先経営はiPhoneという黒船来航の前にあっさりと崩れ去ってしまったのです。
その癌たる最右翼は土管屋であるハズのキャリアであり、端末メーカと結託して既得権益者と連み弱者から資本を吸上げるというビジネスモデルが15年もの長き期間続いたというのは驚くべき快挙なのですが、もし仮にキャリアが端末メーカに枠をはめず自由な製品を作り続けていたらまた違った結果になったのだろうなぁと思わずにいられませぬ。
携帯端末単体としてみると日本の端末はホントによく出来ていました。これだけはきっと世界も認める事実でありましょう。日本の企業が世界に羽ばたくチャンスを悉く潰してきたキャリアこそお仕置が必要なのではないかと思うのでありました。自由にならない端末を作り続けさせられてきた端末メーカだけが重しを背負うというのは不健全な社会だなぁと思うのであります。
コメントする