細かい経緯はひとまず置いておいて、2020東京五輪のエンブレムデザインについて分かりやすく解説されていた記事があったのでクリッピング。
▼ よくわかる、なぜ「五輪とリエージュのロゴは似てない」と考えるデザイナーが多いのか?(深津貴之) - 個人 - Yahoo!ニュース
ちょっと長文で時間のあるときじゃないと理解しにくいかもしれないんだけど、ゆっくり読んでみれば「あぁ、なるほど」と思える様に親切に解説してくださってます。そんなワケで個人的にキモだと思ったところだけ抜粋。
- デザインの本質は「課題解決」と「価値提案」
- 「美しさ」は「売る」や「文化レベルを高める」という課題への手段にすぎない
- いかに適切な手段で解決するかが重要
早い話が見かけ上の形や色の類似性はどうでも良くて、その結果に到るプロセスの方が『デザイン』そのものであって、専門家はそこで判断している、ってこと。
次に造形の部分。
- ステンシル書体
- モジュール構造
類似性の指摘の元となったものは上の『ステンシル書体』から生まれたモノであり、エンブレムは下のモジュール構造に発するモノという違い。まぁ出所が違うので明らかに別物という判断が成り立つらしいんだけど、普通、デザイン畑に縁が無いとこういう区別は付かないよね、ってことらしい。
でもってラス2でお金の制約の問題とか、合理性の問題が挙げられていて『手はずとしては致し方無し』的な落としどころになってるんだけど、最後の最後はやっぱり五輪組織委員会の手落ちの部分に帰結するのだそうで。
んでまとめ。
- 大衆によるデザイン判断は、デザインの一側面しかジャッジできない。
- 多面的にジャッジするためには、専門家への信任が必要。
- デザイン業界は説明とコミュニケーションを怠り、盗用騒動もあいまって信任を得られなかった。
- 信頼を取り戻すには、業界全体で丁寧な説明やコミュニケーションを積み重ねるしかない。
まぁよくあるパターンというか、専門畑の人によくありがちな結末というか、国民を相手にしているという意識が無いままデザインだけ見てりゃいいんでしょ、的な仕事になっちゃったのがダメダメだったという結論。
先のデザインは取り下げになっちゃってまた新しく作り直すらしいけど、次はちゃんとやってね、というところで終わり。(元記事がYahoo Newなので何時消えるか分からないのでキャプチャを続きに)
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