4月18日の『尾道紀行』『尾道のネコ』と続いて尾道シリーズのラストがコレ。よりによってトリを務めるのが尾道城になるとは…。日本の歴史上、一度たりともその名を聞くこともなく、城郭史において決して語られることの無かった城。もちろん、観光案内に登場することもなく、観光ルートにも登場しない。まさに千葉の『シンデレラ城』、鳥取の『お菓子の城』、『あしたのジョー』クラスの城郭関連界隈では禁句となっているであろう『尾道城』なのだ。
Nikon Df + AI AF Zoom-Nikkor 24-85mm f/2.8-4D IF
実は『尾道紀行』で登った千光寺山からの眺望でもチラッと写っていたアレなんだけど、まぁ確かにパッと見の外見は城そのものなのであります。所謂、江戸期以降の天守の造りなんかをよく模してるというか、研究して造ってるなぁと思うんだけど、如何せんそこは個人邸の域を出ない城なのであります。
ということで、
Nikon Df + AI AF Zoom-Nikkor 24-85mm f/2.8-4D IF
観光地にあって近年、閉館してしまった『秘宝館』に似た…というか、それに通ずるものがそこにあるのでありまして、昭和の金持ちがおっ建てたはいいけど閑古鳥→廃墟という流れは容易に想像つく世界なのであります。
Nikon Df + AI AF Zoom-Nikkor 24-85mm f/2.8-4D IF
大抵、何処へ行っても先ず城攻めをするのに、尾道ではここを最後にまわしたのはまぁそういう理由だったりとか、時間切れなら飛ばせるだとか、アプローチがあまりにも急すぎて体力全消費してあとの行動に影響ありすぎるからとか、まぁそういうことなのでありました。
とにかくアプローチする路が急過ぎるのであります。完全に登山の世界。途中、数軒の民家も並んでいたのですが、これを毎日上り下りするのはたぶん無理。ということでやはり空き家になっていたりとか、そういうことなんですね。
Nikon Df + AI AF Zoom-Nikkor 24-85mm f/2.8-4D IF
どのぐらい急なところにあるかと言うと…この写真に写っている城の右端を曲がったところが先の2枚目の写真の入口。えっ!?って思うかもしれないけどそれぐらい急勾配な所だったりするのであります。
なので天守台(とは言え単なる家の土台だけど)の高さだけなら日本屈指の高さであります。反対側から見たら高さゼロだけど。
実はここの直ぐ上あたりにホテルがあるのだ。そしてそこまで逆側からはクルマでも上がって来られる。駅側からエッチラオッチラ苦労して登ってきた人を失意のどん底、後悔の海に叩き落とすには最高のエンターテイメント。
ということでネタ狙いの人以外にはお奨めできないアレ気な城なのでございました。
ということで無事、尾道は終了。
コメントする