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友ヶ島砲台跡(由良要塞)へ行く

昨日、5月6日(金)は友ヶ島砲台跡(由良要塞)に行っておりました。仕事が割と近くの関空の辺りだったのでここいらでちょくっと行ってみたいな、と。ゴールデンウィークに入る前から仕事は決まっていたのでその時の週間予報では何とか晴れっぽかったので「これは行くっきゃないでしょ」と勝手に決めておりましたです。まぁ直前の予報では「曇のち雨」になっちゃってどうしようか…状態だったんですけど。でもそんな時の「防塵防滴」仕様なのであります。そう、『X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR』は「防塵防滴」なんですね。多少の雨風ならへっちゃらでしょう?オマケに帰りの便はゴールデンウィーク前に予約して買っちゃってるし、もう変更無理だってばさ…。

南海電車加太線のめでたい電車

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

ということで南海電車で関空近辺から和歌山に向かい、紀ノ川駅で加太線に乗り換えます。ド・ピンクの電車です。『めでたいでんしゃ』だそうで。「目出度い」と「めで鯛」を掛け合わせている様です。大阪府の最南部からすぐお隣の和歌山最北部へ移動です。

南海加太線車内

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

で、こちらが車内。いやぁ…派手なこと、派手なこと。でも嫌いじゃないよ、こういうの。そこかしこに『鯛』マークです。ドアから窓からシートまで。それに吊革がお魚さんなんですね、それも泳いでるかの様に下がってる高さに変化があって面白い感じです。

加太駅には9時ちょっと過ぎに着く便だったんですけど、ゴールデンウィーク後半の飛び石の中の平日だったためか、観光客はほとんど乗って無くて通勤と覚しき方ばかり。なので1両あたり乗客は数人(2両編成なのだ)しか加太駅まで行かないという寂しさなのであります。事前の情報によると休日は割と観光客が多いよ…ってあって「(友ヶ島へ渡る)連絡線が満員で乗り切れないことも…」なんて心配も杞憂となりそうなのでホッとするのでありました。

 

そんなワケで加太駅到着。朝はドンヨリ曇り空だったんですが、加太駅に着くころには時折パラッ…パラッ…と小雨が舞う感じでございました。

加太駅

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

まーだ傘さすほどじゃないかな、ってぐらいのパラつき具合。ここから徒歩で加太漁港を目指します。のんびり歩いて15分くらいでしょうか。途中、駅から2分くらいのところに「街中観光案内」があって話を聞くと「今日は午後から風が強くなるらしいので島を出る最終が12時30分になるよ」なんてビックリな話が…。

この時点で加太を出発するのが10時と11時の2便しか残っていません。10時の便で友ヶ島に20分程かけて渡り、12時過ぎには船を待つ体制にしなくてはならないとなると、正味2時間ほどしか島で動ける時間がありません。予定では数多い遺構群を丸1日使ってまわるつもりでいたので大誤算なのであります。「強行すべきか?それとも後日延期とするか…」悩み所です。

思考すること1分、「もう行くしかないよね、大幅に短縮行程になるけど」ということで脚はどんどん漁港へ向かうのでありました。

加太漁港の連絡船乗り場

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

住宅地の中を抜けてほぼ真っ直ぐ海まで抜けると目の前が加太漁港。事前にマップで確認はしていたけどやっぱりコンビニは全く無し。唯一、この連絡船チケット売場の隣の売店のみ物資補給が可能です。まぁ分かりきっているので予め電車に乗る前にコンビニで買い物は済ませていたんですけど。

友ヶ島汽船株式会社 | 和歌山加太 友ヶ島(ともがしま)

ちなみにお値段は片道1000円、往復2000円也。

加太-友ヶ島連絡線

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

こちらが今回乗った船。あまり大きくはありません。一度に50人乗れるかどうか…。ちなみに大きな荷物(貴重品は入れておかないこと)はチケット売場に頼めば預かって貰えます。今回、島を出るのがお昼になってしまうので事前に買い込んでいた昼食も置いていくことに。

そうそう、隣の売店でレインコート(450円也)を調達してます。小雨がパラついてて次第に強くなりそうなので島で動き回るには傘(折りたたみの物を持ってるけど)はちょっと邪魔になりそうなのだ。特に写真を撮ることを考えている場合なんかは。売店の人に「レインコートある?」と聞くと出してきてくれます。

あと気付いたこと。出航時間近くなると何時の間にか人が増えてきます。そうなんです、実は車で来ている人の方が多かったんですね。先の橋の上から撮った写真の橋の下が駐車場になっていて、近県から来る人達はみんな車だったという…。

友ヶ島 野奈浦桟橋

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

漁港を出発してから20分ほどで無事、『友ヶ島 野奈浦桟橋』到着です。「桟橋」と言っても浜から海にやぐらが突き出してるだけの簡単なものの様です。最初「風が強くなっただけで何で欠航なんだろ?内海だからそれほど波が出るワケでもなさそうだし…」と思っていましたが堤防があるわけでも無いので接岸するのが大変なんですね。

昔若かりし頃、東京湾アクアラインが開通する前の工事の段階に取材仕事で換気塔(島)へ船で渡ったことがあるんですけど、この時は暴風雨が吹き荒れてて船が左右に40度(左右だと80度分くらい揺れまくった)くらい傾きながら渡り、普通には接岸出来ないので舳先を護岸に正面から当てる感じで推進しながら点接岸、大揺れの中大量の機材を背負い込んで船の側舷を捕まりながら舳先に移動して無理クリ上陸するなんて荒技だったことを思い出しました。そりゃぁ観光船じゃあんなの無理だわ…と思うのでありました。

友ヶ島マップ

ということで先ずは『友ヶ島』のお復習い。『友ヶ島』は和歌山県と淡路島のちょうど真ん中ぐらい、紀淡海峡に浮かぶ小さな4つの島の総称で、沖ノ島、地ノ島、虎島、神島という4つの島からなっています。でもってこれらの一番西側(航路)に面してる沖ノ島に明治の頃の要塞跡が残っているのであります。(上のマップは船の乗り場で紙の観光案内で頂けます)

当初の予定では第一から第五までの砲台跡、灯台、聴音所跡、トーチカ跡と廻りたかったのですが、如何せん時間が2時間しかありません。(加太港の人は「小さい島だから2時間もあれば廻れる」と言ってたけど…嘘だな)これはある程度ポイントを絞って攻めていくしかありません。

…となると、やはり効率的に大物を廻るのが手っ取り早いというか、それ以外に手は無いわけでして。船の中でどう廻るか考えて出した答えがこれ。

『野奈浦桟橋』を起点に時計回りで『将校宿舎跡』『第三砲台跡』『小展望台』とまわり『第二砲台跡』『海岸線』と経て『野奈浦桟橋』へ戻るというもの。通常は逆の反時計回りがお奨めコースとして案内されているみたいなんですけど、敢えて逆回りにした理由が2つ。

  1. 写真を撮りたいので大勢の集団の中に紛れ混みたくない
  2. 時間が限られるので後半に山登りをしたくない

最初の1.は他人が写真に入り込むのを避けるのに待つ時間が多くなると廻れるところが減ってしまうから。なるべく人を入れないというのはネット上に公開する前提だというのもありますし。推奨ルートを行くと大多数は反時計回りで動いてしまうから。次の2.は時間ギリギリになると山登りで超特急は体力的に無理が生じるというか、それを前提にしてしまうと余裕を多めに見ないと辛いというか。どう考えても島の内陸部が山で海岸線は起伏が少ない…というのが常識的にはありがちな地形。残り時間が厳しくなって山登りで急ぐのと起伏の少ない海岸線を急ぐのでは後者の方が安全でしょ、ってことなのであります。

野奈浦桟橋から将校宿舎跡目指して参道を登る

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

ということでノンビリしている暇はありません。ひたすら『将校宿舎跡』を目指して山登りです。感じとしては紅葉台へ登る道を上がっていく感じに近いというか。まぁあそこは馬に乗ってしか上がったことないんだけど。

山道の途中に横穴が

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

…と、山道の途中に横穴を発見。なんか奥が深そうです。懐中電灯を取り出し照らしながら数歩中に入ってみましたが狭いのと懐中電灯で照らしても奥がどうなっているのかよくわかりません。ということでここの探索はまた後日…ということで。

20分ほど登ると人工物が見えてくる

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

急な山道を20分ほどエッチラオッチラ登ったでしょうか。急に目の前が開け、なにやらそれっぽいものが現われました。どうやらここが『将校宿舎』入口っぽい感じです。

将校宿舎跡

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

えーっと、まんま廃墟です。この周囲にも煉瓦造りの建物などが建っているのですが、あまり細かく見ていく余裕がありません。取り敢えずざっと一通り目を配ってはい次。

第三砲台跡へ抜けるトンネル

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

将校宿舎跡の横を抜けて奥へまわるとトンネルが。どうやらここから第三砲台跡へ抜けられる様です。煉瓦造りのなかなかしっかりした造り。天気が雨でどんよりなのもありますが、実際にはもっと暗くてジメッとした雰囲気です。

第三砲台跡というか官舎部分かな

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

トンネルをくぐると観光案内にも登場する煉瓦造りの建物というか、遺構。何となく官舎っぽい様に思うんだけど…。半地下みたいな造りなので中はジメジメでございます。ということで一通り中を見て先へ。

第三砲台跡弾薬庫への入口

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

おっと、何やら妖しい入口が…。丁寧に階段もあるし、わざわざ狭く造ってあるのに丁寧な仕事…ときたら行かないワケにはいきません。

「あっ、階段です。地下へ通じる穴があります。」(カメラを肩に担ぎ)「あの穴に(ナニ)がいるのでしょうか?カメラもそこに行ってみましょう。」(カリオストロの城風…)

第三砲台跡の地下通路

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

はい、真っ暗です。懐中電灯が無いと何も見えませぬ。ということで手持ちのLEDライト(強力)で照らしながらワンカット。ということでこのトンネルも奥へ進みます。

第三砲台跡の弾薬庫

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

真っ暗なトンネルの途中にはこんな感じのかなり広い部屋が幾つかあったりします。片側に2室、両側にあるので恐らく弾薬庫ではないのかと思うのですが。残念ながらゴート札の原版とか印刷機は無い様です。

第三砲台跡の謎通路

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

この弾薬庫と覚しき部屋の横には別の狭い(人ひとりがやっと通れるぐらいの)通路…というか階段があって、登っていくとこんな感じ。地上ギリギリで階段が無くなってていきなり煉瓦の壁なのであります。もしかして換気設備かなんかあったのでしょうか。

第三砲台跡到着

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

先の長いトンネルを抜けると…いきなり目の前に大砲の台座部分が現われます。今や草木が覆い茂り、嘗てここに鎮座していたであろう鉄の兵器は見る影もなく悠久の時間だけがゆっくりと流れているのでありました。

第三砲台跡

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

第三砲台跡は幾つかの台座部が一直線上に複数並んでいるのでトンネルで繋がった通路を歩いて行くと別の台座へ出ます。台座と言っても基礎部分だけなので今は砂場の囲い程度でしかないのが残念なところ。

第三砲台跡を抜けると撮影現場だった…

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

一通り第三砲台跡はクリアしたので次へ…とトンネルを抜けて地上に顔を出すと何やら撮影中の様子。音を立てずにしばし見守り、「カァーーーット」のかけ声を聞いてからワンカット。あ、日本兵さんですね。

第三砲台跡概要

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

ほほぅ…、先の半地下は官舎じゃなくて弾薬支庫でしたか。出口に説明書きを持って来るなど…と思いきや逆回りしてるのは自分だったというオチ。はい、ゴメンナサイ。先を急ぎます。

小展望台到着

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

第三砲台跡が恐らく一番標高の高いところなので後は下りです。ひたすら島の西へ向かって降りて行くと途中に『小展望台』が現われます。ここまででほぼ1時間ぐらい消費。残り1時間です。

小展望台からの眺め

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

ここまでがむしゃらに突き進んできたので小休止。はい、良い眺めなのであります。これで雨さえ降っていなければ…と思いますが、晴れていたら晴れていたで酷暑だったんだろうなぁと人間ロクなこと考えませんね。

下って行くとまた横穴が

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

さぁ、どんどん降りるよ〜、とばかりに進みます。途中で別れる『旧聴音所跡』へ向かう道をスルーしてひたすら『蛇ヶ池』方面へ。おーっと、こんなところにも横穴さんが…。はい、構ってる余裕ないので写真だけ。

そして降りきったあたりの広場で分岐。『友ヶ島灯台』『第一砲台跡』はパス、『野奈浦桟橋』方向にある『第二砲台跡』へ向かいます。

第二砲台跡到着

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

そしてついに『第二砲台跡』到着。先の『第三砲台跡』は山の上に隠れるようにあったのに対し、こちらの『第二砲台跡』はモロに海の前です。隠す気が全く無い…というか、相手に撃ってるところを見せつけるのが仕事なんじゃないかと思わせる感じ。ちなみにここは風雨に晒され劣化が激しいためロープで囲われ立入禁止。

崩れた第二砲台跡

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

大戦後の砲台撤去時に破壊されたのか、時間による崩壊なのか定かでないんだけどこの崩れっぷりが凄まじいというか、何なんだろ、この廃墟の豪快さって…。

第二砲台跡の海に一番近い砲座跡

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

第二砲台跡の中でこれが海に一番近いところにある砲座跡。台風とか高波が来るとモロに海水浴びそうだよなーとか思いながら…。

嘗ての砲台が睨んでいた先は

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

ここで砲台に背中を向けて海の方を見る。あぁ、淡路島だよ…。そうか、この紀淡海峡を通る(かもしれない)外敵を睨み続けていたワケなんだね。

ということで急ごしらえの予定は無事クリア。あとはひたすら『野奈浦桟橋』を目指して海岸線を突き進みます。

擁壁を突き抜けてる?

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

山道なんかはかなり落石とか風雨で崩れたりしてるポイントがあるんだけどここも…ということで擁壁でガード。と、おもいきや実は…。

島のあちらこちらの横穴遺構

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

ここも横穴さんだったのか…。それにしてもこの島、穴だらけです。それにしても掘りまくってトンネルだらけなんですね。たぶん、公開…というか公表されてない穴が他にもいっぱいあるんだと思う。

野奈浦桟橋到着

X-T1 GS + XF16-55mmF2.8 R LM WR

はい、『野奈浦桟橋』到着。なんとか無事、時間までに戻って来ることができました。これでちゃんと船で帰ることができそうです。乗り遅れるとここで野宿、翌日の船(欠航しなければ)になっちゃう(最初に購入した往復券は4日間有効だったりする)ものね。

ということで何気に用意周到というか、準備しまくりだったハズの友ヶ島ツアーは無事終了。お天気さんのおかげで消化不良しまくりなターンでしたけど遺構ツアーとしてはマズマズだったかなぁと思うのでありました。もしかしたら雨だから虫がほとんど出てなかったのかもしれないぐらい救われてたのかもしれません。もしかすると夏とか暑い時期は大変かもしれませんねぇ。

そんな感じで午後が丸々空いちゃったんだけど、はて…。

 

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このページは、たくが2016年5月 7日 13:30に書いた覚え書きです。

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